まぼろしのフレンチトースト、まぼろしの出会い
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少し前に知人の絵を見に行きました。
はじめて足を運ぶギャラリーは七里ケ浜駅からすぐ。
路地裏をぐるりと回って辿る民家の階段をのぼった2階、
広いウッドデッキから靴を脱いで入る白い一室でした。
折しも初夏を思わせる晴れの日。海風は気分のいい南風。
人柄と陽気に誘われ、盛況の展示でした。

とある家具工房のデザイナーだった彼女は、
面白い職を見つけては点々としながら、
絵を書き続けているよう。

よう、と曖昧になるのは、あまり知りすぎないように、
プライベートに立ち入らないようにしているため。
どこか謎めいていて掴みきれないところが、
自分の目を通して見る彼女の絵に、
豊かな物語を与えると信じているからです。

彼女の雰囲気が絵を作り、絵の場所が彼女を作る。
漫画描きとして、絵と本人のシンプルで幸せな関係が
羨ましく思うことがあります。

たとえば、明確に連続する一編の絵物語を通して
「ミヅタ」という人が見られることより、
ギャラリーという「装丁」のなかに、
ゆるやかに連続する絵を通して作られる「ミヅタ」のほうが、
正しく人というものの奥行きを表すような気がしませんか?
漫画のような、語る言葉が多ければ多いほど
わかった気になってしまう、あるいは本当にわかってしまう。
という「気分」。それはあまり意図するところではないのです。

うーん、うまくまとまらないのですが、
ニュアンスだけでも伝わらないでしょうか。

ところで、タイトルの「フレンチトースト」は、
ギャラリーで居合わせた彼女の知人おふたりと
意気投合して食べに行く予定だったものの、
目当ての店が臨時休業で、まぼろしに終わったもの。

少し遠くに住んでいるそのおふたり。
もう2度とお会いすることも、
一緒にフレンチトーストを食べに行くこともないはず。
でも、そのうちのひとりの可愛らしいデザイナーさん。
繊細な感性と大胆な個性が印象的で、とても引き込まれました。
連絡先を聞いておけば良かったかな…と、
気が利かないその場の自分を嘆くばかり。

まぼろしのフレンチトースト、まぼろしの出会い、
なのでした。
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by ushio_mizta | 2009-06-08 20:50 | 日々の泡
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by ushio_mizta
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